美容室のビフォーアフター動画はお客様の許可をどう取る?撮影前の確認と同意の文面例
サロンでお客様を撮影してSNSに載せるときの確認事項を解説。顔の扱い、同意の取り方、掲載後の削除依頼への備え、スタッフの肖像まで整理します。
お客様の施術前後を動画に載せるなら、事前に『撮影すること』『どこに投稿するか』『顔が映るかどうか』を伝え、了承をもらった記録を残すことが基本です。口頭だけでなく、簡単な同意書やメッセージ履歴で残しておくと、後のトラブルを避けやすくなります。なお、法律の解釈が必要な場面では、専門家に相談してください。
なぜ事前同意が必要なのか
顔や姿が映る映像は、本人の許可なく公開すると、肖像やプライバシーの面で問題になる可能性があります。サロンの場合、お客様は『髪を切るために来た』のであり、SNSに登場することまでは想定していないことが少なくありません。
『ホームページに載せるのは良いけどTikTokは嫌』というように、掲載先ごとに考え方が違う人もいます。そのため、包括的に聞くのではなく、掲載先を具体的に挙げて確認するのが安心です。
同意のとり方:確認する項目
予約時または来店直後、施術前に次の点を確認します。
- 撮影する内容(髪のみ、後ろ姿のみ、顔が映る、声が入る)
- 投稿先(自店のSNS、広告、Webサイトなど)と公開期間の考え方
- 編集の有無(モザイク、スタンプ、トリミング)
- 後から削除を希望したときの連絡方法と対応
- 同意しなくても施術に影響がないこと
同意書の形式や法的な有効性は、状況によって判断が変わります。不安がある場合は弁護士など専門家へ相談してください。
顔を出さずに魅力を見せる方法
顔出しの了承が取れない場合でも、髪のシルエットが伝わる動画は作れます。首から下を外した後ろ姿、横顔の影、手元とブロー中の髪の動きなどを中心に構成すると、掲載のハードルが下がります。
お客様ご本人にも、仕上がりに満足してもらえた場面で『顔が映らない形なら載せてもよいですか』と聞くと、了承が得やすくなる場合があります。
掲載後の運用で気をつけること
投稿後、お客様から『消してほしい』と連絡が来たら、速やかに対応する体制を決めておきます。スタッフ全員が同じ手順で動けるよう、担当者と連絡先を共有しておくと安心です。
また、お客様の名前や来店日、居住地域がわかる情報を字幕やコメントに入れないようにします。背景に他のお客様が映り込んでいないかも、投稿前に確認してください。
スタッフ自身が出演する場合も、本人の同意を得て、退職後の扱いを事前に決めておくと混乱しません。
同意文の例(そのまま使える形)
次のような文面を、紙やLINEで確認するとスムーズです。『施術中の様子と仕上がりを、当店のInstagram・TikTok・YouTubeに掲載したいと考えています。お顔が映らない形で編集します。掲載をご希望されない場合も、施術内容に影響はありません。後日削除をご希望の場合は、こちらの連絡先までお知らせください。』
自店の運用に合わせて掲載先や期間を書き換えてください。台本やキャプションの確認が必要な場合は、公開前に複数人でチェックする習慣をつけておきましょう。
店舗のルールとして文書化しておく
スタッフごとに対応がばらつくと、『撮影してよいか』の判断が混乱します。お客様への確認方法、同意の記録の保存場所、削除依頼を受けた際の担当者、といった基本ルールを1枚の文書にまとめ、全員が見られる場所に置きます。
新しくスタッフが入ったときや、SNSの担当者が変わるときも、このルールを引き継げば、撮影の品質と安心感が保たれます。お客様に説明する際も、『こうした決まりで運用しています』と伝えられれば、信頼につながります。
よくある失敗と見直しポイント
もっとも多い失敗は、『常連だから大丈夫だろう』と判断して、確認を省くことです。関係が良好でも、掲載の可否は別問題です。毎回確認する習慣をつけるほうが安全です。
次に、SNSで拡散された後に、削除しづらくなる点にも注意が必要です。他の人が保存・転載する可能性もあるため、掲載前に、お客様にも『広く見られる可能性がある』ことを伝えておきます。未成年のお客様の場合は、保護者の同意を取ることが基本になります。
撮影そのものをサービスに組み込む
撮影を『お客様のための記念撮影』として位置づけると、同意の取りやすさも変わります。仕上がりをその場で撮影し、お客様のスマホにも送るなどの形にすれば、お客様にもメリットがあります。そのうえで、『よろしければお店のSNSにも載せたい』と別に確認する流れが自然です。
スタッフが迷いやすい質問への答え方
現場で多いのが『お客様が笑顔で了承してくれたが、記録は必要か』という疑問です。後から認識の違いが出ることがあるため、簡単な記録を残す運用をおすすめします。LINEのメッセージや、受付表への記入欄を使えば、手間はほとんど増えません。