UGC風の動画広告とは?お客様の声に近い自然な見せ方と、やってはいけない演出
UGC風広告は、実際の利用者が撮ったような自然な雰囲気で商品を伝える手法です。作り方のポイントと、実在のお客様の声を使う場合・演出する場合の注意点を整理します。
UGC風の動画広告とは、一般の利用者が撮影・投稿したような自然な雰囲気で、商品やサービスを伝える広告のことです。結論として、作りこまれた広告よりも親しみを持って見てもらえる可能性がある一方、実在しない「お客様」を装ったり、第三者の本当の口コミのように見せかけたりする演出は、誤認を招くため避けるべきです。この記事では、自然な見せ方のポイントと、守るべき線引きを整理します。
UGC風が注目される理由
広告だと分かると流されやすい中で、日常の延長のような雰囲気の動画は、見る人の警戒心を和らげることがあります。スマホで撮った素朴な映像、飾らない語り口、実際の使用場面などが、リアルさを演出します。
ただし、リアルに見せること自体が目的ではありません。大切なのは、商品の良さが具体的に伝わることです。雰囲気だけを真似ても、中身が伴わなければ、反応は得られません。
自然な見せ方のポイント
作り方の基本を確認します。
- スマホで縦に撮り、手ぶれを抑える程度の撮影にとどめる
- 話し手は、実際の社員、スタッフ、または依頼したクリエイターなど、立場が明確な人にする
- 使用場面を見せる。商品を手に取る、使う、結果を確認する
- 1本につき1つの感想やポイントに絞る
- 字幕を入れて、音なしでも内容が分かるようにする
やってはいけない演出
最も注意が必要なのは、広告であることを隠した演出です。依頼して作らせた動画なのに、自主的な口コミであるかのように見せるのは、ステルスマーケティングにあたるおそれがあります。社員やスタッフが出演する場合も、一般の利用者のふりをしてはいけません。
また、実際にはいない人物を「実際のお客様」と紹介する、実際の利用者の声を捏造する、結果を誇張するといった演出も不適切です。広告表示を明確にし、誰が話しているのかを正直に示しましょう。
広告であることの表示は、景品表示法に基づくステルスマーケティング規制の対象です。最新の情報を確認してください。
実在のお客様の声を使うとき
お客様の声や投稿を広告に使う場合は、本人の同意を得ます。広告として使うこと、使用する範囲、期間を明確に伝え、文面で記録しておきます。感想は本人の言葉をそのまま使い、都合のよい部分だけを切り取って誤解を招かないよう配慮しましょう。
個人が特定される情報(顔、名前、住所など)の扱いにも注意が必要です。公開してよい範囲を本人に確認します。
成果の確認
UGC風の動画は、通常の動画広告と比べて、反応が良いかを確認する必要があります。冒頭の見せ方、話し手、使用場面の長さなど、変える要素を絞ってテストします。雰囲気が自然なぶん、情報が不足しやすいため、価格や購入方法などの必要な情報が、画面の文字や説明に含まれているかも確認してください。
具体例:スタッフが自店の商品を紹介する場合
小さな雑貨店が、スタッフ自身が商品を紹介するUGC風の動画広告を作るとします。この場合、「お店のスタッフの○○です」と立場を明示し、実際に使ってみて良かった点を1つだけ話します。使用場面は手元の映像で見せ、最後にお店の場所や購入方法を案内します。
立場を隠さず、飾らない語り口で話すことで、自然な雰囲気を保ちながら、誤認を招く心配もなくなります。広告であることを示す表示も、プラットフォームのルールに沿って入れます。
よくある疑問
Q. 社員が一般のお客様のふりをして出演してもよいですか。A. 避けるべきです。立場を偽ると、誤認を招き、信頼を損なう可能性があります。
Q. クリエイターに依頼した動画を、自分の広告に使えますか。A. 契約で広告利用の範囲と期間を決めておけば可能です。許諾がない場合は使えません。依頼時に、二次利用の条件を必ず確認してください。
制作の手順
作り方は、まず目的と、紹介する商品のポイントを1つ決めます。次に、話し手を決め、立場を明示した自己紹介を入れます。撮影は、自然光のある場所でスマホを使い、使用場面を中心に撮ります。台本は、箇条書きのメモ程度にして、話し言葉で語ってもらいます。
編集では、冒頭を見せ場から始め、字幕を入れ、最後に行動の案内を置きます。広告であることの表示を忘れずに入れ、公開前に、事実の確認と権利の確認を行います。作り込みすぎないことが目的ですが、事実の正確さと表示のルールは、通常の広告と同じ水準で守ってください。
よくある失敗
自然さを意識しすぎて、情報が足りない動画になる、広告であることを隠そうとして不自然な演出になる、台本を読み上げているのが透けて見える、といった失敗がよくあります。自然さと情報の正確さは両立できます。話し手が実際に体験した事実を、自分の言葉で語ってもらい、必要な情報は字幕で補いましょう。
また、過度な演出や、誇張された反応も、UGC風の良さを損ないます。誠実な語り口を心がけることが、結果として信頼につながります。
表示とルールの確認
UGC風の動画でも、広告として配信する以上、プラットフォームの広告ポリシーと、広告表示のルールが適用されます。自然さを優先して、必要な表示を省くことはできません。
出演者との契約や同意、使用する素材の権利、商品の表現の根拠など、通常の広告と同じ確認を行ってください。迷う場合は、専門家に相談しましょう。