BtoBのサービス紹介ショート動画の構成。専門的な商材を30秒で伝える型
機能の説明を並べるだけのサービス紹介は、ショート動画では最後まで見られにくいものです。課題から入り、一つの価値に絞る構成の型を台本例つきで解説します。
BtoBのサービス紹介をショート動画にするときは、機能を網羅せず、「誰の、どんな困りごとを、どう解決するか」を一つに絞るのが基本です。30秒前後の動画で伝えられるメッセージは一つだけだと考えてください。
詳しい説明や比較は、サイトや資料、商談で行います。ショート動画の役割は、まず自分ごと化してもらい、続きを知りたいと思ってもらうことです。
基本の構成:課題→気づき→解決の一端→次の一歩
構成は四つの段階で組み立てます。最初の数秒で、視聴者の課題を言い当てます。続いて、その課題が起きる理由や、見落としがちな点を一言で示します。三つ目に、サービスがどう解決するかを、具体的な場面で見せます。最後に、資料や詳細への案内を一つだけ置きます。
- 冒頭(〜3秒):「請求書の確認で毎月半日つぶれていませんか?」のように、課題を問いかける
- 気づき(〜10秒):なぜ手間がかかるのか、よくある原因を短く
- 解決の一端(〜25秒):画面操作やビフォーアフターで、解決の様子を見せる
- 案内(最後):「詳しくはプロフィールのリンクから」と一つだけ
上の台本例は構成を示すための仮の例です。実際の自社サービスの機能や効果は、事実の範囲で、承認を得た表現に置き換えてください。
専門用語の扱い:業界の人に伝わり、他の人も置いていかない
BtoB商材は専門用語が多く、社内では当たり前でも、視聴者には通じないことがあります。用語は、冒頭では使わず、使う場合は字幕で短い補足を付けます。「SaaS」「API連携」などは、検索する人には通じても、決裁者には通じない場合があります。想定視聴者が現場担当者か、決裁者か、を決めて言葉を選びます。
また、数字の見せ方にも注意が必要です。導入効果の数値は、条件や前提が違うと意味が変わります。事例の数字は、算出条件を示せる範囲で使い、誇大な印象を与えないようにしてください。
画面収録・図解の活かし方
顔出しや現場撮影が難しいサービスは、画面収録と図解が有効です。ただし、操作画面を長く映すと、何を見ればよいか分からなくなります。一画面につき見せたいポイントを一つにして、矢印や囲みで視線を誘導します。
字幕は、音を出せない場所で見る人も多いことを前提に、要点を短い文で出します。1画面に出す文字を少なくして、読む速さに合わせた表示時間にします。
よくある失敗:機能の羅列と、競合の悪口
最も多い失敗は、機能を一つずつ説明して時間を使い切ることです。機能は、視聴者にとっては『自分に関係あるか』を判断する材料に過ぎません。関係ありそうだと思ってもらう冒頭が先です。
もう一つは、他社や既存の方法を貶す表現です。比較広告として問題になる可能性があり、ブランドの印象も損ねます。比較するなら、客観的に確認できる事実に限り、法務の確認を受けてください。自社の強みは、他社を下げずに、自社の事例と使い方で語るほうが安全です。
1本を作る手順:台本から公開まで
この手順を毎回同じにすると、制作が安定し、複数の切り口を試す余裕が生まれます。
- ターゲットを一人決める(現場の担当者か、決裁者か)
- 解決する課題を一つに絞り、一文で書く
- 四段階の構成で台本を書き、読み上げて30秒前後に収まるか確認する
- 画面収録や図解の素材を用意し、字幕の文言を決める
- 承認に出して、公開後は最後まで見られた割合とプロフィールへの移動を見る
決裁者に届けたいとき、現場担当者に届けたいときの違い
BtoBでは、サービスを使う現場担当者と、導入を決める決裁者が別の人であることが珍しくありません。現場担当者には、日々の作業がどう楽になるかという具体的な場面が響きます。決裁者には、コストやリスク、他部署への影響といった観点が響きやすいといわれます。1本の動画で両方に訴えようとすると、どちらにも刺さらなくなります。
アカウント全体で見て、現場向けのシリーズと決裁者向けのシリーズを分けると運用しやすくなります。反応を見て、どちらの層が多く見ているかを知ることで、次の企画の優先順位も決められます。
成果につなぐ:動画の最後とプロフィールの設計
動画で興味を持った人が次に見るのはプロフィールです。サービス名、誰向けか、リンク先を明確に書き、リンク先のページは動画と同じ課題から始まる構成にそろえます。動画とリンク先の言葉がつながっていると、離脱が減りやすくなります。
同じ課題を別の切り口で複数本作り、反応のよい切り口を見つけていきます。1本で当てようとせず、複数の仮説を試すのが現実的な進め方です。
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