ショート動画をシリーズ化する台本設計。10本分を一度に企画する手順と型の作り方
シリーズ化は、台本の型を固定するほど制作が楽になります。テーマの切り方、共通フォーマット、1本ごとの差別化、続けるための棚卸し方法をまとめました。
シリーズ化の台本は、「共通の型」と「毎回変える中身」を分けて設計すると、制作が楽になり、見る側も続きを期待してくれます。1本ずつ考えるより、先に10本分のテーマを一覧にしておくと、毎回ゼロから悩まずに済みます。
シリーズのテーマの切り方
シリーズには、軸が必要です。軸の候補は次のとおりです。
- テーマ軸:一つの分野を深掘りする(例:掃除の基本シリーズ)
- 手順軸:全体の流れを分割する(例:手順1〜5)
- 対象軸:相手別に分ける(初心者編、経験者編)
- 形式軸:同じ形式を繰り返す(毎週のランキング、質問回答)
軸が広すぎると、アカウントの特徴がぼやけます。「誰の、どんな悩みを解決するシリーズか」を一文で言えるかを確認してください。
共通フォーマットを決める
シリーズでは、台本の構成、冒頭の一言、テロップのデザイン、締めの一言を固定します。例えば、「冒頭は、今日の悩みを問いで出す/本編は3ステップ/最後は、次回予告」と決めておけば、台本は穴埋めで書けます。
ただし、型を固定しすぎると飽きられます。毎回変えるのは、事例、具体的な数字、場面です。5〜10本ごとに、型の一部(冒頭の演出など)を更新すると、新鮮さを保てます。
10本分を一度に企画する手順
1. 見る人の悩みを20個書き出す。コメント、DM、検索、自分の経験から。
2. 似た悩みをグルーピングして、10個に絞る。
3. 各悩みに、結論を一文で書く。
4. 投稿順を決める。基礎から応用へ、または反応が良さそうなものから。
5. 共通フォーマットに当てはめ、台本の下書きを作る。
この作業は半日ほどで終わりますが、後の制作が大幅に楽になります。順番は後から入れ替えて構いません。
シリーズ企画シートの例
10本分の企画は、表にまとめると管理が楽です。列は、No./悩み(視聴者の言葉で)/結論の一文/使う型(解説、Q&A、ランキングなど)/撮影の難易度/公開予定日、の6つ。悩みの欄は、コメントやDMで使われた言い回しをそのまま書くと、動画のつかみに転用できます。
難易度の列があると、忙しい週は撮影が楽な回、余裕がある週は凝った回、と調整できます。撮影を週末にまとめる運用なら、難易度の低い回を3〜4本まとめて撮ると効率的です。
シリーズが失速する理由と対策
シリーズが続かなくなる原因の多くは、1本あたりの負担が大きすぎることです。毎回凝った編集をしていると、数週間で息切れします。そこで、型を決め、編集をテンプレート化し、台本は穴埋めで書く、という運用に切り替えましょう。
もう1つの原因は、反応が見えずに不安になることです。シリーズの初期は、再生数が伸びなくても、まず10本を目標に続けると決めておくと、数字に振り回されにくくなります。10本続けた後に見直すのが、現実的な運用です。
運用が苦しくなったら、本数を減らすのは悪いことではありません。週3本から週2本へ落としても、品質を保つほうが、長期的には有利になります。
過去の動画を台本に活かす
シリーズが進むと、過去の動画が資産になります。反応が良かった回の台本をテンプレートとして保存し、次のテーマに応用しましょう。コメント欄で出た質問は、次回の企画に使えます。「前回の動画で質問をいただいたので、今日はその答えです」と始めれば、シリーズの連続性も生まれ、視聴者との関係も深まります。
シリーズの名前とビジュアルを決める
シリーズに名前を付けると、視聴者が覚えやすく、検索もされやすくなります。「1分でわかる○○」「○○の基本」のように、内容がひと目で分かる名前がおすすめです。タイトルの冒頭か末尾に統一して入れ、サムネイルやテロップの色も揃えると、一覧で見たときにシリーズだと分かります。
名前を付けたら、プロフィールにも書いておきます。新しく来た人が、シリーズの全体像を把握しやすくなり、過去の動画も見てもらえる可能性が増えます。
続けるための棚卸し
10本出したら、数字を見直します。保存や共有が多かった回、途中で離脱された回を比べ、次の10本に反映します。具体的な見方は、アナリティクスの記事も参考にしてください。1本の結果だけで判断せず、数本の傾向を見ましょう。
シリーズの途中で方向転換するのも悪いことではありません。ただし、タイトルの付け方や冒頭の形は、ある程度揃えておくと、新しく訪れた人が過去の動画をたどりやすくなります。続けやすさを最優先に、無理のない本数で運用してください。