台本が長すぎるときの削り方7つ。意味を落とさず2割短くする具体例
尺に収まらない台本は、頑張って早口にするより削るのが正解です。前置き・重複・修飾語など削る順番と、Before/Afterの実例で2割短くする方法を紹介します。
台本が長すぎるときは、早口で詰め込むのではなく、「前置き→重複→修飾→例の順」で削ると、意味を落とさずに2割ほど短くできます。削る作業は、書く作業と同じくらい大切な工程です。
削る7つの順番
優先度の低いものから順に消していきます。
- 1. 前置きと自己紹介:「今日は〜についてお話しします」
- 2. 挨拶と感謝:冒頭と文末の定型文
- 3. 言い換えの繰り返し:同じ意味を2回言っていないか
- 4. 修飾語:「とても」「かなり」「いろいろ」「ちょっと」
- 5. 接続詞:「そして」「また」「さらに」。なくても通じることが多い
- 6. 2つ目以降の例:代表例を1つに絞る
- 7. 補足・例外:概要欄に回す
つかみと結論は最後まで残します。削りすぎて主張が曖昧にならないよう、削るたびに主張が1文で言えるか確認してください。
Before/Afterの実例
Before(約90字):「今日は、ショート動画を作るときに、とても大事になってくる、最初の一文の作り方について、いろいろとお話ししていきたいと思います」
After(約30字):「ショートは最初の一文で決まります。作り方を話します」
削った内容:前置き、「とても」「いろいろ」、重複する言い回し。
Before:「まず、結論から言うと、結論は、この方法がおすすめです。理由は、簡単で、手間がかからなくて、続けやすいからです」
After:「この方法がおすすめです。簡単で、続けやすいからです」
削る前に決めておくこと
削る基準になるのは、「この動画で伝える1つの主張」です。主張が決まっていないと、どれを削ってよいか判断できません。台本を書く前に、主張を一文で書き、紙の端に置いておきましょう。
削った部分がもったいないと感じたら、別の動画のネタとしてメモに残します。1本で全部入れるより、1本ずつ分けたほうが、各動画の密度が上がり、動画本数も確保できます。
削った分を、何に使うか
削って生まれた余白は、無駄にせず、動画の質を高めるために使います。使い道の例は次のとおりです。強調したい語の前に半拍の間を置く。具体例を1つ丁寧に説明する。映像を見せるための無音を取る。字幕が読める速さに余裕を持たせる。
とくに、具体例を1つ丁寧にすることは、削る作業の本来の目的です。多くを薄く語るより、少なくを濃く語るほうが、記憶に残ります。
削りすぎのサイン
削りすぎると、逆効果になることもあります。次のサインが出たら、少し戻しましょう。主語や対象が分からなくなった。理由がなく結論だけになった。接続が唐突で、聞いていて話が飛ぶ。初めて見る人が、専門用語の意味を取れない。
削ってよいのは、なくても意味が通じる部分だけです。迷ったら、初めてこのテーマに触れる友人に聞かせて、理解できるか確かめましょう。
削る作業を速くするコツ
削る作業は、慣れると速くなります。コツは、赤ペンで消すように、打ち消し線を引いてから最終的に削除することです。打ち消した部分を残しておけば、やはり必要だと感じたときに、戻せます。
また、1文ごとに「この文を消したら、主張は変わるか」を自問しましょう。変わらないなら、その文は不要です。この問いを繰り返すだけで、台本は引き締まっていきます。
言い換えで短くする早見表
削るだけでなく、言い換えで短くする方法もあります。「〜することができます」→「〜できます」、「〜をおこなう」→「〜する」、「〜というもの」→削除、「〜のような形で」→「〜で」、「〜かどうかを確認する」→「〜を確認する」。このような置き換えを、一通り頭に入れておくと、書きながら自然に短くなります。
また、名詞を重ねる書き方(「動画の編集作業の効率化」)は、動詞を使って(「動画の編集を速くする」)直すと、聞き取りやすくなります。短く、かつ話し言葉らしく整える一石二鳥の方法です。
削る練習の方法
削る力は、練習で伸びます。おすすめは、過去に書いた台本や、他の人の文章を題材に「半分にする」練習をすることです。主張が変わらない範囲で、どこまで短くできるか挑戦します。何度か繰り返すと、書く段階で無駄な言葉を使わなくなります。
自分の台本を削った前後を保存しておくと、削る基準が見えてきます。よく削る言葉をリストにして、書くときの注意点として使いましょう。
削った後の確認
削った後は、必ず声に出して読み直します。接続が不自然になっていないか、息継ぎのタイミングが合っているかを確認します。
文字数が減っても、読む速さが速くなっていないかも見てください。時間を測り、尺に対して余白があるか確認します。余白があれば、強調したい語の前に間を取ったり、画面を見せるための無音を作ったりできます。聞き取りやすさが上がり、最終的な印象も良くなります。