ショート動画の台本を推敲する10のチェック項目。公開前に直すべき順番
書き上げた台本を、どこから直せばいいか迷う人へ。つかみ・主張・文字数・口調・事実確認まで、優先度の高い順に10項目で見直す手順を紹介します。
台本の推敲は、細かい語句の直しから始めるのではなく、大きな問題から順に直すのが効率的です。具体的には、「主張→つかみ→削る→口調→確認」の順です。この記事では、公開前に使える10のチェック項目を、優先度の高い順に紹介します。
優先度1:主張と構成(項目1〜3)
- 1. 主張が1文で言えるか。言えないなら、情報を詰め込みすぎ
- 2. 最初の1〜2文で、見るメリットか結論が分かるか
- 3. 本編の各部分が、主張を支えているか。関係のない余談は削る
優先度2:長さと読みやすさ(項目4〜7)
- 4. 文字数が尺に合っているか。声に出して計り、オーバーなら削る
- 5. 一文が長くないか。30〜40字を超える文は切る
- 6. 同音異義語、専門用語、略語を使っていないか。使うならテロップで補う
- 7. 同じ語尾や接続詞が続いていないか。音読して単調な箇所を見つける
文字数の目安は、自分の話す速さで決まります。まず自分の1秒あたりの文字数を測ってください。
優先度3:信頼性と法的な確認(項目8〜10)
- 8. 数字・固有名詞・制度の説明が正しいか。情報源と確認日を残す
- 9. 「必ず」「絶対」「日本一」など、根拠のない断定や誇大な表現がないか
- 10. 他人の作品、画像、音声を使う場合の権利と、広告・PRの表示が整理されているか
医療・金融・法律にかかわる内容は、断定を避け、専門家への相談を促す一言を入れてください。
チェックを習慣化するコツ
10項目すべてを毎回確認するのは大変です。そこで、動画の本数を重ねるうちに、自分が毎回やりがちなミスを3つ特定しましょう。例えば、「前置きが長い」「語尾が単調」「数字の出典を忘れる」のように。その3つだけを、毎回重点的にチェックすれば、短時間で質を上げられます。
チェックリストは、スマホのメモやスプレッドシートに保存して、台本を書くたびに開く習慣を付けます。回数を重ねると、書く段階で自然に避けられるようになります。
第三者に見てもらう方法
自分の台本は、自分では良し悪しが判断しにくいものです。可能なら、家族や同僚に読んでもらい、次の3つを聞いてみましょう。「何の話だと思ったか」「どこで飽きたか」「分からなかった言葉はあったか」。この3つの質問に答えてもらうだけで、直すべき箇所が見つかります。
相手が見つからない場合は、台本をしばらく寝かせてから読み直す、声に出して録音して聞き返す、といった方法でも、客観的に見る視点が得られます。
公開後の見直し
公開した後も、台本の見直しは続きます。アナリティクスで、離脱が多い秒数を確認し、その時点の台本の内容を振り返ります。たとえば、冒頭5秒で大きく離脱しているなら、つかみの再検討。中盤の落ち込みなら、展開の変化を足す、といった具合です。
見直した内容をチェックリストに追加していくと、自分専用の改善リストが育ちます。
チェックで見落としやすい3つの盲点
推敲でも見落としやすい点が3つあります。1つ目は、固有名詞の表記ゆれ。同じ商品名を、台本とテロップで違う表記にしていないか確認します。2つ目は、時制と時点。「今月」「最近」「今年」は、公開後に古くなります。具体的な年月を書くか、時期に依存しない言い方に直します。3つ目は、画面との整合性。台本と映像がずれていないか、編集前の段階で確認します。
これらは内容の質に直結しないように見えて、視聴者の信頼感に大きく影響します。公開前の最終確認として、必ず通してください。
尺別・見るべき箇所の違い
尺によって、推敲で重点を置く箇所は変わります。15秒前後なら、つかみと文字数。30秒前後なら、構成の3ブロックと情報の絞り込み。60秒前後なら、中盤の変化と章のつなぎ。3分前後なら、全体の流れと途中の見どころ。
自分が主に作る尺に合わせて、チェック項目の優先順位を並べ替えておくと、毎回の作業が速くなります。
直し方の実例
Before:「今日はショート動画の台本の書き方について、いろいろな方法がありますが、その中でも特に重要だと思うポイントをお話ししたいと思います」
問題点:結論が分からない、前置きが長い、「いろいろ」が曖昧。
After:「台本は、最初の一文で決まります。やることは1つ。結論を先に言うだけです」
修正の流れ:項目2で結論を先に出し、項目4・5で削って短くしています。同じ内容でも、半分の長さで伝わります。
推敲は、書いてから時間を置くと効果が上がります。可能なら、書き上げた翌日にもう一度読み、声に出して確認してみましょう。第三者に読んでもらい、「何の話か」を一言で言ってもらうテストも有効です。