不動産・ルームツアー動画の台本。物件紹介を60秒で伝わる順番にする書き方
不動産のルームツアーは、間取りの説明を並べるだけだと離脱されます。ターゲットを先に決め、動線に沿って語る台本の組み方と、表示ルールの注意点を解説します。
ルームツアー動画の台本は、物件の仕様を順に読み上げるのではなく、「どんな人が、どんな暮らしをするか」を先に決めて、その人にとっての見どころを順に紹介する形にすると、60秒でも伝わります。
最初に決める3つのこと
台本を書く前に、次の3点を決めておくとブレません。
- ターゲット:例えば「通勤優先の一人暮らし」「小さな子どものいる二人世帯」など、一人の人物像
- 訴求点:その人が一番気にする点(収納、日当たり、駅距離など)を1つか2つ
- 見せる順番:玄関から入る動線(玄関→キッチン→居室→水回り→バルコニー)
60秒の台本構成例
秒数配分は目安です。
0〜5秒:結論。「駅から徒歩○分、収納が多い1Kです」。ここでターゲットが誰か分かると、ミスマッチな視聴者が離れ、残った人の反応が良くなります。
5〜30秒:動線に沿って、見どころを3つ。「玄関に靴箱と、手前に傘立てのスペースがあります」「キッチンは2口コンロで、調理スペースもあります」など、現地で確認した事実だけを話します。
30〜50秒:暮らしのイメージ。「ベランダに出ると、午前中に日が入ります」など、時間帯や使い方を添えます。
50〜60秒:基本情報(所在地、賃料などは字幕)と、問い合わせ先。
面積、築年数、設備、日当たりなどの情報は実際と一致させる必要があります。誇大な表示や、実際と異なる広告を禁じるルールがあるため、不動産広告の表示基準を、所属団体や公式の資料で確認してください。
うまくいかない台本の特徴
よくある失敗は、設備名を羅列してしまうことです。「システムキッチン、浴室乾燥機、独立洗面台、ウォークインクローゼット」と続けると、聞く側の頭には何も残りません。代わりに、「雨の日も洗濯物が乾く浴室乾燥機」のように、暮らしの場面に結びつけてください。
もう1つは、欠点を隠しすぎることです。「ここは少し狭いですが、一人なら十分です」と先に正直に述べると、信頼につながります。ただし、重要事項に関わる情報は、動画ではなく正式な書面で案内するようにしましょう。
例文:駅近1Kの60秒台本
0〜5秒:「駅まで徒歩5分、収納たっぷりの1Kです。通勤が楽な一人暮らしの方向けです」(距離などの数字は実際の物件の表示に合わせる)
5〜30秒:「玄関を入ると、右に靴箱。廊下にコンロが2口のキッチン。冷蔵庫の置き場も確保されています。奥の洋室には、クローゼットがあり、冬物もしまえそうです」
30〜50秒:「窓は南向き。午前中は光が入ります。音の聞こえ方は、内見でご確認ください」
50〜60秒:「詳しい条件は、概要欄にまとめました。内見のご相談は、プロフィールのリンクからどうぞ」
分からない点や、確認が取れていない点は、断定せずに「内見で確認を」と案内する形にすると、トラブルを避けられます。
見せ方の工夫:視点と撮影の順序
ルームツアーは、住む人の視点で撮ると臨場感が出ます。玄関に立った位置からカメラを持ち、歩く速度でゆっくり進みます。画面が揺れすぎると見づらいため、スマホ用のジンバルや、両手で脇を締めて持つなどの工夫をしましょう。
台本の言葉は、画面が動くのに合わせて、短く区切ります。部屋に入る瞬間、窓を開ける瞬間など、「見せ場」の前で1拍置くと、印象に残ります。
ターゲット別の台本の言葉選び
同じ物件でも、ターゲットが違えば台本は変わります。一人暮らしの学生向けなら「大学まで自転車で10分」「家賃を抑えて、コンビニが近い」など、通学と費用が中心。ファミリー向けなら「小学校が近い」「収納が多く、ベビーカーを置ける玄関」など、暮らしの安全と広さが中心になります。
台本の最初に、ターゲットに向けた呼びかけ(「通勤を楽にしたい方へ」)を入れると、見る側が自分ごととして捉えます。複数のターゲットを同時に狙うと、全員に刺さらなくなるため、1本につき1ターゲットに絞りましょう。
撮影前に整える材料
台本には、現地で確かめた事実を書きます。メモの取り方としては、内見時に「3つの良い点」と「1つの注意点」を決め、写真や動画を撮りながら音声メモを残しておくと、後で台本にまとめやすくなります。
入居者が住んでいる物件は、プライバシーへの配慮が必要です。住人の私物や、生活がわかる映像が映らないよう、許可と確認をとってください。募集中の物件でも、募集が終わったら動画の公開を止めるか、概要を更新しておくと、問い合わせのミスマッチを避けられます。