顔出しなしショート動画のナレーション台本。画面が持つ書き方と素材の合わせ方
顔出しなしの動画は、台本と画面の役割分担で見やすさが決まります。ナレーションが主役のときの書き方、素材の当て方、例文をまとめました。
顔出しなしのショート動画では、「声が伝え、画面が証拠を見せる」という役割分担で台本を書くと安定します。話者の表情で間を持たせられない分、ナレーションが一本調子になると離脱されやすいため、画面の切り替えを前提にした台本が必要です。
台本を2列で書く
おすすめは、台本を「ナレーション」と「画面」の2列に分けて書く方法です。左にセリフ、右にそのとき映すものを書きます。顔出しがあれば話者が画面を埋めてくれますが、顔出しなしでは映像素材を自分で用意する必要があるため、書く段階で素材を決めておくと制作が止まりません。
- ナレーション:「冷蔵庫の野菜室、実は入れ方で持ちが変わります」/画面:野菜室を開ける映像
- ナレーション:「葉物は立てて保存します」/画面:立てて入れる手元の映像
- ナレーション:「立てるだけで、傷みにくくなると言われています」/画面:テロップ「立てて保存」
保存期間の効果などは食材や環境で変わります。断定せず「と言われています」「目安」といった表現にとどめましょう。
画面を替える頻度の目安
ナレーションだけの動画は、画面が変わらないと単調に感じられます。運用者の間でよく言われる目安は、2〜4秒に一度は何かが動くことです。切り替えが多すぎると忙しくなるので、1文につき1カットを基準にして、長い文では途中でズームやテロップを加えます。
画面を変えるのは映像素材の差し替えだけではありません。拡大、強調のテロップ、矢印、枠、背景色の切り替えなどでも、動きが生まれます。
素材の用意と注意点
素材は、自分で撮影したもの、自分で作った図やスクリーン録画、利用規約で商用利用が認められているフリー素材から選びます。他人の動画や画像を無断で使うことは避けてください。フリー素材でも、クレジット表記の条件や、動画の用途の制限が定められている場合があるので、使う前に各サイトの規約を確認しましょう。
音声についても同じです。ナレーションをAI音声で作る場合は、そのサービスの商用利用の規定を確認します。BGMも、再生プラットフォーム側で使える音源か、権利が整理されているかを確認してから使ってください。
声の演出:顔がない分、声と間で変化をつける
顔が出ない動画では、声が唯一の「人柄」の表現です。抑揚を付けるといっても、無理に大げさにする必要はありません。意識したいのは次の3点です。まず、結論や数字の前で半拍の間を置く。次に、問いかけの語尾を少し上げる。最後に、締めの一言をゆっくり言う。この程度でも、平坦な読み上げと比べて聞き取りやすさが変わります。
マイクの距離や周囲の音も印象を左右します。静かな部屋で、口元から握りこぶし1つ分ほど離して録るのが、一般的によく使われる目安です。ポップガードやスマホ付属のマイクでも、環境音を減らすだけで、聞きやすさが改善します。
信頼感を出すための工夫
顔を出さない場合、誰が話しているのか分からないことが不安材料になりえます。プロフィール欄で、発信者の立場や経験を簡潔に書くと、安心感が出ます。台本の中でも、「私はこれを3年続けています」のように、自分の経験を短く挟むと、人柄が伝わります。
ただし、経歴を盛ったり、実在しない肩書きを名乗ったりしてはいけません。信頼は、事実に基づいた発信を続けることで積み上がります。
顔出しなしでよくある失敗と対処
失敗の1つ目は、素材が足りなくて同じ映像を使い回すこと。台本を書く段階で、素材リストを作り、足りない分は撮影するか、構成を変えて減らしましょう。2つ目は、ナレーションの途中で映像と内容がずれること。声が説明している内容と、画面に映るものが一致しているか、編集の際に確認します。3つ目は、文字ばかりの画面になること。テロップを減らし、動きのある映像や図を入れましょう。
どの失敗も、2列の台本表を丁寧に作れば、書く段階で防げます。
例文:家計管理のコツ(約100字)
つかみ:「貯金が続かない人は、先に引き出しを2つ作ります」
本題:「ひとつは、生活費。もうひとつは、使ってよいお金。お小遣いの枠を決めると、罪悪感なく使えて、続けやすくなります」
締め:「口座を分けるだけ。今夜、試してみてください」
画面は、イラストで2つの箱を描き、お金が分かれる動きを見せます。顔がなくても、図が主役になれば内容は伝わります。
声の調子も重要です。抑揚が少ないと平坦に聞こえるため、強調したい語の前に半拍置くと、聞き手の注意が戻ります。
金融に関わる内容は一般的な考え方の紹介にとどめ、特定の商品の勧誘や、利益を保証する表現は避けてください。
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