二人の掛け合い・会話形式のショート動画台本。ボケとツッコミより大事な役割分担
二人で出演する動画や、一人二役の会話形式は、役割が曖昧だと間延びします。質問役と解説役の分け方、テンポの作り方、例文を紹介します。
会話形式の台本は、「質問役」と「答える役」を明確に分けると、テンポよく情報が伝わります。ボケとツッコミのような笑いを狙う前に、まず「どちらが視聴者の代わりに疑問を言うか」を決めましょう。
役割の決め方
二人の役割には、典型的な3つのパターンがあります。
- 先生と生徒:解説役が答え、聞き役が素朴な質問をする。知識系・教育系に向く
- 経験者と初心者:失敗談や気づきを共有する。体験談系に向く
- 賛成派と反対派:意見の違いを見せる。比較・議論系に向く。ただし、相手を貶めない
聞き役は、視聴者が思いそうな疑問を口にする役です。「それってどういうこと?」と聞く一言が、動画の離脱を防ぎます。
台本の書き方とテンポ
会話は、1つのセリフを短く(1〜2文)まとめ、交互に話すのが基本です。一方が長く話し続けると、会話形式のメリットが失われます。
一往復で伝える情報は1つに絞ります。「質問→答え→リアクション」の3ステップを繰り返すと、30〜45秒でも3〜4つの情報を入れられます。
例(片付けの話):A「引き出しが散らかるのはなぜ?」B「入れる場所が決まっていないからです」A「決めても続かなくて」B「ラベルを貼ると、戻す場所が分かりやすくなります」A「それならできそう」
最後の一往復で、見る人の行動につなげます。「今日、1つだけやってみて」のように、聞き役が背中を押す形も自然です。
例文:お金の話を二人で(約40秒)
A「毎月、気づいたらお金がなくなってて」
B「まず、何にいくら使っているか、見える化しましょう」
A「家計簿、続かないんですよね」
B「全部書かなくて大丈夫。固定費と、それ以外の2つに分けるだけです」
A「それならできそう」
B「今月の固定費を、まず書き出してみてください」
一般的な考え方の紹介にとどめ、個別の金融商品を勧める内容は入れていません。お金に関わる動画では、特定の商品や利益を断定する表現は避け、必要に応じて専門家への相談を促しましょう。
掛け合いで笑いを入れるときの注意
笑いを取りに行く場合は、相手を貶めたり、特定の属性をからかったりする内容は避けます。相手が出演者であっても、視聴者が不快に感じる可能性があるためです。笑いは、状況の意外さや、言い間違いなどの軽い内容から取る方が、安全で長続きします。
台本に書くときは、笑いのポイントを事前に共有しておくと、タイミングがずれません。ただし、笑いを狙いすぎて、情報が伝わらなくなってしまっては本末転倒です。主役は情報、笑いは味付け、という優先順位を保ちましょう。
字幕と画面の見せ方
二人が映る場合、字幕は話者ごとに色や位置を変えると分かりやすくなります。セリフが重なる場合は、字幕を縦に並べず、時間をずらして表示します。画面の切り替えは、話者が変わるタイミングで行うのが自然ですが、頻繁すぎると落ち着きません。大事なセリフのときは切り替えず、聞き手のリアクションを映すなど、緩急を付けましょう。
収録とテンポの調整
会話形式の動画は、編集でテンポを整えることが重要です。セリフの間の無音を削る、うなずきのリアクションを短くする、といった調整で、全体の尺を詰められます。ただし、削りすぎると会話が不自然になるので、ほどよい間を残しましょう。
台本通りに話すと棒読みになりがちです。台本はあくまで骨組みと考え、細かい言い回しは自分の言葉に変えて構いません。二人で本番前に1回、流れを通しておくと、自然なやり取りになります。
会話形式が向いているテーマ
会話形式が活きるのは、疑問と答えが明確なテーマ、意見の違いを見せたいテーマ、失敗談を共有するテーマです。逆に、手順の説明が中心で、映像が主役のテーマは、会話にすると冗長になります。
テーマを決めるときは、「この内容は、二人で話す価値があるか」を問います。一人で言えば10秒で済む内容を、会話で30秒かけるのは、見る側の時間を無駄にします。会話にすることで、疑問が分かりやすくなる、感情が伝わる、という利点があるテーマを選びましょう。
一人二役の場合と、収録上の注意
一人で二人を演じる場合は、声のトーンや、画面上の位置、字幕の色で区別します。左右で位置を変える、字幕の色を分けるなどの工夫で、誰が話しているかが一目で分かるようにしましょう。
二人で収録する場合は、台本を事前に共有し、セリフ読みを一度行います。ただし、台本を読んでいるように聞こえるのを避けるため、語尾や言い回しは本人の言葉に直して構いません。
出演者が一般の方や第三者の場合は、撮影と公開の許可を取り、顔出しの可否や名前の表記を確認してください。