閑散期・売上が落ちる時期にショート動画でできること。オフシーズンの企画の考え方
お客様が減る閑散期に、ショート動画で何を発信するかを解説。販促だけに頼らず、次の繁忙期へ向けた種まきとして使う企画の考え方です。
閑散期の動画は、すぐに売上を戻すためというより、次の繁忙期に向けて『覚えてもらう』『準備を見せる』ことに使うと、無理なく続けられます。お客様が少ない時期は、撮影の時間を取りやすいという利点もあります。この記事では、閑散期に取り組める企画と、考え方を整理します。
閑散期は『撮りだめ』に向いている
お客様が少ない時間が増えるため、撮影の時間を確保しやすくなります。この時期に、年間を通じて使える素材(店の紹介、初めての人向け案内、道具や素材のこだわり、スタッフ紹介)をまとめて撮っておくと、繁忙期の負担が減ります。
繁忙期は撮影の余裕がなく、投稿が止まりがちです。閑散期に撮った動画を予約投稿に回せば、更新が途切れず、フォロワーとの接点を保てます。ただし、季節や価格などの情報が入る動画は、使う時期に合っているか確認が必要です。
- 店の紹介・初めての人向け案内
- 素材・道具・仕込みのこだわり
- スタッフ紹介(本人の同意があれば)
- よくある質問への回答
閑散期ならではの企画
閑散期は、普段はできない企画に挑戦するチャンスです。たとえば、新メニューや新サービスの試作過程、店内の模様替え、設備の手入れ、スタッフの研修の様子など、裏側の動画が向いています。
また、閑散期だからこそ得られる『ゆっくり過ごせる』という価値を打ち出す方法もあります。『この時期は空いています』『ゆったり相談できます』と伝えることで、混雑を避けたい人に選ばれることがあります。ただし、お客様が少ないことをネガティブに伝えるのは避け、静かで落ち着いた雰囲気として表現します。
割引に頼りすぎない考え方
閑散期に割引で集客すると、一時的に来店は増えても、割引目当ての客が中心になり、通常期の価格が受け入れられにくくなる懸念があります。割引を行う場合は、期間や対象を限定し、利益が出る範囲かを確認します。
割引の代わりに、閑散期限定の特典(少し特別な体験、予約の優先、小さなおまけ)で価値を足す方法もあります。景品や特典の表示については、期間・対象・条件を明確にし、誇大な表現は避けてください。
価格や特典の表示、景品の提供には、法令やルールが関わる場合があります。判断に迷う場合は、公式の案内を確認してください。
繁忙期に向けた種まき
繁忙期の2〜3か月前から、季節の商品やサービスの予告、予約の案内を始めると、早めに動く人に見つけてもらえます。『去年の人気メニュー』『今年の新しい取り組み』など、期待をふくらませる内容が向いています。
また、昨年の繁忙期の反省点(混雑した時間、予約の取りにくさ)を、改善策と合わせて伝える方法もあります。お客様に誠実な印象を与え、次の来店への信頼につながります。
数字の見方と、焦らないこと
閑散期は、再生数や来店数が増えにくい時期でもあります。数字の変動の理由が、動画の質ではなく季節要因であることも多いです。前年の同じ時期や、数か月の推移と比べて、判断します。
落ち込んだ数字に焦って、無理な企画や頻度の増加に走らないことが大切です。続けられるペースを守り、繁忙期に向けた準備と位置づけて、淡々と積み上げます。
台本例:閑散期の『ゆったり』を伝える動画(約25秒)
閑散期を前向きに言い換えた台本の例です。業種に合わせて置き換えてください。
【冒頭】『この時期は、ゆっくりお話しできます』。【映像】空いている席で、スタッフがメニューを説明している様子。【中盤】『初めての方も、気になることは何でも聞いてください。時間をかけて、ご案内します』。【締め】『平日の昼間は、特に落ち着いています。ご予約はプロフィールから』。
『空いている』と直接言うより、『ゆっくり』『落ち着いて』と言い換えるほうが、店の印象を保てます。空席状況は変動するため、確約する言い方は避けます。
閑散期の過ごし方チェックリスト
閑散期に取り組むことを、整理して確認します。撮りだめ、メニューや価格の見直し、設備の手入れ、予約の仕組みの改善、スタッフ研修、来年のカレンダー作りなどです。動画は、これらの取り組みを発信する手段としても使えます。
また、閑散期の数字を記録しておくと、翌年の準備に役立ちます。『去年の同じ時期はこうだった』という比較ができると、焦らず判断できます。
- 撮りだめの日を決める
- 来年のイベントカレンダーを作る
- 予約・案内の仕組みを見直す
- 閑散期の数字を記録する
既存のお客様に向けた動画も忘れずに
閑散期は新規の集客だけでなく、既存のお客様との関係を保つ時期でもあります。『最近の店の様子』『次の季節の準備』『常連さんからよく聞かれること』といった、近況を伝える動画は、再来店のきっかけになります。大きな告知がなくても、顔なじみの店が元気に営業していると分かるだけで、安心感につながります。