動画広告の冒頭3秒で何を見せる?離脱を減らす入り方の型と失敗例
動画広告の冒頭は、商品名より先に「相手の状況」か「見たい結果」を見せるほうが続きを見てもらいやすくなります。5つの入り方の型と、避けたい始め方を紹介します。
動画広告は、見たい人が自分から探した動画ではないぶん、最初の数秒で「自分に関係ない」と判断されて流されやすいのが特徴です。結論として、冒頭は商品名や会社名の紹介ではなく、見る人の状況、気になる結果、意外な事実のいずれかから入るのが基本です。「3秒」はよく言われる目安で、厳密な基準ではありません。ここでは冒頭の型と、避けたい始め方をまとめます。
冒頭で見せる5つの型
広告の冒頭は、次の型から商材に合うものを選ぶと作りやすくなります。
- 悩みの提示:「毎朝の準備に時間がかかる」と相手の困りごとから入る
- 結果の先出し:仕上がりや変化を最初に見せて、過程をあとで説明する
- 疑問の投げかけ:「この手順、順番を間違えていませんか?」と問いかける
- 意外な事実:身近なものの意外な使い方や選び方を提示する
- 限定の提示:期間や地域など、対象が限られていることを最初に伝える
避けたい始め方
避けたいのは、ロゴや企業名のアニメーションを数秒かける始め方、挨拶から入る始め方、商品の全体像をただ映す始め方です。いずれも見る人にとっての「得」が示されないため、スワイプされやすくなります。
また、冒頭で刺激的な映像や音で驚かせたあと、本編と無関係な内容になる構成も避けましょう。最初に引き付けた期待と、本編の中身が違うと、途中で離脱されるだけでなく、広告への印象も悪くなります。
具体例:整体院の広告で比べる
悪い例は、「こんにちは、○○整体院です。当院は駅から徒歩3分で…」と院の紹介から始めるものです。改善例は、「デスクワークで夕方に肩が重くなる人へ。立ち上がらずにできる1つの動き」と状況と得を最初に出し、動きの実演、そして最後に院の案内を置く形です。
なお、身体の変化や効果を示す表現は、医療広告に関するガイドラインなどに注意が必要です。断定的な効果の表現は避け、個人差がある旨を添えましょう。
冒頭の良し悪しを確かめる方法
広告管理画面では、動画が最初の数秒でどれくらい見られたか、最後まで見られた割合などが確認できる場合があります。指標の名前や定義は配信面で異なるので、管理画面の説明を確認してください。冒頭だけを変えた2〜3本を同じ条件で配信し、見られ方の差を比べると、どの型が自分の商材に合うかが分かります。
このとき、冒頭以外(内容や長さ)まで変えてしまうと原因が分からなくなります。変えるのは冒頭だけに絞るのがコツです。
冒頭の作り方の手順
冒頭を考えるときは、本編を先に作ってから、その中で一番見る人の関心を引く場面を探すとうまくいきます。最初の1カットを、本編の最も印象的な場面(変化の結果、意外な瞬間、悩みの核心)に差し替えるだけで、冒頭が強くなることがあります。
文字を入れる場合は、1行を短くして1秒以内で読み切れる量に抑えます。声と文字が同じ内容を言っていると、音なしでも伝わり、音ありでも理解しやすくなります。
- 本編を作り、一番関心を引く場面を特定する
- その場面または一言を冒頭に移す
- 冒頭の文字は10文字前後を目安に短くする
- ロゴや社名は最後か、小さく添える
冒頭の期待と本編をそろえる
冒頭で期待させたことは、必ず本編で回収します。「実はこれが原因」と引っ張って最後まで答えを言わない構成は、離脱や不信感につながります。答えを出すタイミングを動画の前半〜中盤に置き、最後に行動の案内を添えるくらいがちょうどよいバランスです。
冒頭を決めるための簡単な作業手順
実際に冒頭を決める際は、候補を3つ書き出して比べるのが近道です。たとえば同じ内容でも、「悩みの提示」「結果の先出し」「問いかけ」の3パターンで最初の1文を書き、声に出して読んでみます。読んだときに、自分がスワイプせずに続きを見たいかを基準に1つ選びます。
身近な人(商品を知らない人)に見せて、「何の広告だと思ったか」を聞くのも有効です。冒頭だけで内容が想像できなければ、言葉が抽象的すぎる可能性があります。
冒頭の表現で注意したい点
注意を引くために、事実と異なる誇張や、他社を貶める言い方、過度に不安をあおる表現を使うのは避けましょう。広告のポリシー違反となって審査で止まる可能性があるだけでなく、見た人の信頼も損ないます。
たとえば「今すぐ見ないと損をします」のような表現は、根拠がなければ使わないほうが安全です。代わりに、「この条件に当てはまる人は一度確認してみてください」のように、相手が自分で判断できる言い方にすると、押し付けにならず、冒頭でも受け入れられやすくなります。
冒頭の失敗例と直し方
失敗例1は、冒頭に長い自己紹介を置いたもので、直し方は、自己紹介を最後に回し、相手の悩みから入ることです。失敗例2は、冒頭の映像と本編が無関係で、期待と中身がずれていたもので、直し方は、冒頭の映像を本編の見せ場から選ぶことです。失敗例3は、冒頭の文字が小さく、スマホでは読めなかったもので、直し方は、文字を大きく、短くし、実機で確認することです。
どの失敗も、制作者の視点ではなく、初めて見る人の視点に立つことで防げます。完成後に、動画を知らない人に最初の数秒だけを見せ、何の動画だと思ったかを聞いてみると、改善点が分かります。
冒頭づくりのチェックリスト
完成した動画の冒頭を確認する項目です。
- 最初の1秒で、画面に何が映っているか分かるか
- 誰向けの動画か、言葉か映像で伝わっているか
- 見続けるメリット(得られること)が示されているか
- ロゴや挨拶で時間を使っていないか
- 音なしでも、冒頭の意味が分かるか
- 本編の内容と矛盾していないか