株価チャートや証券アプリ画面、ニュース記事を動画に映してもいい?権利と規約の確認ポイント
投資系の解説動画で使いがちなチャート画像、証券アプリのスクショ、ニュース記事の引用。権利や利用規約の確認点、自作する代替方法、個人情報の映り込み対策を整理します。
株価チャートや証券アプリの画面、ニュース記事を動画に映す場合は、その画像やデータの提供元の利用規約を確認し、許可が不明なものは使わず、自分で作った図に置き換えるのが安全です。投資系の動画では、画面のキャプチャが説得力を高める一方、権利や規約、個人情報の面で問題になることがあります。この記事では、確認のポイントと代替の方法を整理します。
著作権の判断は個別の事情によって変わります。ここでは判断を示さず、確認の考え方を述べます。心配な場合は、権利者への問い合わせや専門家への相談を行ってください。
素材の種類ごとの確認ポイント
素材によって、確認すべき点が異なります。
- 株価チャート:チャートを提供するサービスの利用規約で、画面の転載や公開が許可されているか
- 価格や指数のデータ:データの提供元が、再配布や公開を制限していないか
- ニュース記事:記事の見出し・本文・画像はそれぞれ権利があるため、無断で画面に映さない
- 証券アプリの画面:アプリの規約と、個人の取引情報・口座情報の映り込み
- 他の投稿者の動画・画像:転載の許可がない限り使わない
「SNSで多くの人が使っているから大丈夫」は根拠になりません。必ず提供元のルールを確認してください。
自分でチャートや図を作る
権利の不安を避ける確実な方法は、元データから自分で図を作ることです。ただし、データ自体の利用条件は、別途確認が必要です。公的機関が公開する統計データは、利用条件が示されていることが多いため、その条件に従って使います。
自作する図は、動画の内容に合わせて見やすく加工できるという利点もあります。軸の目盛りや期間を明示し、グラフの縦軸を途中から始めて変化を大きく見せる、といった誤解を招く作りは避けてください。グラフの作り方ひとつで、同じデータが違う印象を与えます。
ニュースを扱うときの考え方
時事ニュースを動画で紹介したいときは、記事の画面を映す代わりに、事実を自分の言葉でまとめ、出典(媒体名と日付)を示す方法があります。ただし、記事の表現をほぼそのまま読み上げるのは、引用の範囲を超える可能性があります。
また、ニュースを根拠に「だから買い(売り)」と結論づけるのは、助言と受け取られる可能性があります。ニュースは「何が起きたか」の事実の紹介にとどめ、売買の判断に結びつけない構成が安全です。
証券アプリ・取引画面の映り込みに注意
自分の取引画面を見せる場合、口座番号、氏名、残高、取引履歴などが映り込む恐れがあります。個人情報や資産状況が公開されると、詐欺や不正アクセスなどの被害につながる可能性があります。必要な部分だけをトリミングし、他の情報は映らないようにします。
また、画面に映る数字は、前提を示さないと誤解されます。評価額なのか、確定した損益なのか、含み益なのかも区別して説明してください。
自作グラフで誤解を招かないための作り方
自分でグラフを作る場合は、誤解を招かない作りを意識します。縦軸の開始位置を途中から始めると、わずかな変化が大きく見えます。期間を都合のよい範囲だけ切り取ると、全体の傾向が見えません。軸の単位、期間、データの出典を必ず記載し、できるだけ長めの期間も示してください。
棒グラフや折れ線グラフは、見せたい結論に合わせて操作できてしまう表現です。作った後に、「この図を初めて見た人は、何を結論づけるか」を自問し、データの全体像とずれていないか確認します。見やすさと誠実さのバランスが、図解の質を決めます。
サービスの規約が不明確なときの考え方
画像や画面を使いたい場合に、利用規約を見ても許可の有無が分からないことがあります。その場合は、使わないか、提供元に問い合わせるのが基本です。「記載がないから使ってよい」と判断するのは危険です。提供元に問い合わせる際は、使う目的(解説動画での使用)、掲載する範囲、公開の場所を具体的に伝えると、回答が得やすくなります。
回答をもらった場合は、日付と内容を記録に残します。許可が得られた場合も、条件(クレジット表記の要否など)があることが多いため、確認して守ってください。
よくある質問
Q. 株価の数字だけを読み上げるのは問題ですか。 A. 事実としての数字を読み上げること自体は、データの提供元の規約に従う限り、問題にならない場合が多いですが、有料のデータは再配布の制限があることもあります。提供元の規約を確認してください。
Q. 証券会社の公式画像は使えますか。 A. 公式のロゴや画像にも利用ルールがあります。提携の関係がない限り、無断で使わず、使う場合は規約を確認してください。
今日からできる3ステップ
すべてを一度に整えようとすると続きません。まずは次の三つから始め、運用しながら少しずつ改善してください。
- 使っている素材の提供元の利用規約を確認する
- 許可が不明な素材は、自作の図に置き換える
- 取引画面の映り込みを、全フレームで確認する
投稿前の確認リスト
素材を使った動画は、次を確認してから投稿します。
- 素材の提供元の利用規約を確認したか
- 許可が不明な素材は使っていないか(自作の図に置き換えたか)
- 出典を画面か説明欄で示したか
- 個人情報・口座情報が映り込んでいないか
- グラフが誤解を招く作りになっていないか