Shortsに著作権の申し立て(Content IDクレーム)が来たら。確認する順番と対応の選択肢
投稿したShortsに著作権の通知が出たとき、まず何を確認し、どう対応するか。クレームと削除申し立ての違い、異議申し立ての考え方を、慌てないための順番で整理します。
著作権の通知が来たら、最初にやることは「どの種類の通知か」と「どの部分が対象か」の確認です。慌てて動画を削除したり、根拠なく異議を出したりする前に、YouTube Studioの画面に表示されている内容を読んでください。対応は通知の種類で変わります。
まず「クレーム」と「削除リクエスト」を区別する
一般に、YouTubeの著作権まわりの通知には、自動照合の仕組みによる申し立てと、権利者が手続きとして行う削除リクエストの二系統があります。前者は、動画の一部が登録済みの音楽や映像と一致したと判断された場合に出るもので、動画が公開されたまま、収益化の制限や視聴範囲の制限などの措置が取られることがあります。後者は、権利者が正式に削除を求めるもので、チャンネルの状態に影響する可能性があります。
措置の具体的な内容や、チャンネルへの影響の基準は、仕様が更新されることがあります。ここでは断定せず、必ずYouTube Studioの「コンテンツ」から該当動画の制限内容を開き、公式ヘルプの最新の説明と照らし合わせてください。
対応の手順:確認、選択、記録
落ち着いて進めるための手順です。
- 該当動画と、対象になっている時間帯(音声か映像か)を確認する。
- 自分が権利を持っている素材か、許可を得た素材かを手元の記録で確認する。
- クレームの内容が正しいなら、対象部分を編集で差し替える、トリミングで外す、動画を非公開にするなどで対応する。
- 許可やライセンスがあり、申し立てが誤りだと考える場合のみ、異議申し立ての手続きを検討する。
- どの対応をしたか、日付とともにメモに残す。
異議申し立ては、虚偽の内容を申告するべきではない手続きです。根拠のない異議は、状況を悪化させる可能性があります。
架空の例:店舗の撮影で通知が来たケース
たとえばカフェが、店内の様子を撮った10秒のShortsを投稿したところ、音声の一部に権利者の申し立てが付いたとします。動画自体にBGMは足していなくても、店内で流れていた有線放送の曲が小さく入り込んでいた、というのは珍しくない状況です。この場合の現実的な対応は、該当時間帯を確認したうえで、音声を差し替えるか、対象区間をカットして再アップロードする、または申し立ての制限を許容して公開を続ける、のどれかです。
再アップロードをすると、その動画の再生履歴や反応はリセットされます。どの対応が得かは、動画の価値と手間の釣り合いで決めてください。確認の過程では、YouTube Studioに表示される制限の内容(収益化、視聴できる地域など)を必ず読みます。
よくある原因:BGM、環境音、他人の映像
ショート動画で通知の原因になりやすいのは、BGMのほか、撮影中に偶然流れていた店内音楽、テレビやスマホの画面に映った他人の映像、切り抜きの素材に含まれた音楽です。自分は使っていないつもりでも、環境音として拾われた音が一致することがあります。撮影時に周囲の音楽を避ける、後から音声を差し替える、といった予防が有効です。
店舗の撮影では、店内BGMが映像に入り込むケースがよくあります。撮影前にBGMを止める、または撮影後にナレーションとライセンスのある音源に差し替える運用にすると、通知のリスクを下げられます。
再発を防ぐ運用ルール
通知を一度受けたら、同じことを繰り返さない仕組みを作ります。使用素材の一覧(音源名、取得元、ライセンス条件のメモ)を動画ごとに残しておくと、通知が来たときに、どの部分が原因かを短時間で切り分けられます。外部の編集者に依頼している場合は、素材の出所を納品時に申告してもらうルールが有効です。
また、複数本まとめて同じ素材を使っている場合は、通知が来た動画だけでなく、同じ素材を使った他の動画も見直してください。1本の対応で止めず、横展開で確認するのが再発防止の基本です。
やってはいけない対応
通知が来た直後にありがちな行動が三つあります。一つ目は、同じ素材を別の動画で試しに使い回すことです。同じ一致が再び起きるだけでなく、繰り返しとして扱われるおそれがあります。二つ目は、通知を出した相手に感情的な連絡を送ることです。手続きに則った異議申し立てと、個別の抗議は別物です。三つ目は、他人から「大丈夫」と聞いた情報だけで、異議を出すことです。
迷ったときは、公式ヘルプの手順に沿って、事実を淡々と記録し、必要なら専門家に相談する。これが最も安全な順番です。
通知を受けたときの確認チェックリスト
通知を受けたら、次の項目を一つずつ埋めると、判断を間違えにくくなります。
- 通知の種類(自動の申し立てか、削除リクエストか)
- 対象の部分(音声か映像か、どの時間帯か)
- 自分が使った素材の出所と、ライセンス条件の記録
- 差し替えやカットで解消できるか
- 異議を出す場合、その根拠となる許可やライセンスの証拠が手元にあるか
最新の対応手順は、YouTubeヘルプで確認してください。
まとめ
通知は、種類と対象部分の確認、権利の裏付けの確認、対応の選択、記録の順番で処理します。最新の仕様は公式ヘルプで確認し、判断に迷う場合や影響が大きい場合は、専門家への相談も検討してください。