第1章
フック設計 — 最初の3秒がすべてを決める
Shortsはフィード上で他の動画と横並びになり、スワイプ1つで即離脱される前提のフォーマットです。冒頭2〜3秒で「関係がある」「見る価値がある」と感じさせられなければ、その先は見てもらえません。台本は本編からではなく、フック単体から設計するのが基本です。
代表的な5つのフック型
- 意外性型:常識と違う一言・映像から入る
- 結果先出し型:先に結論や完成形を見せ、経緯を後から説明する
- 質問型:視聴者自身に関係する問いを投げかける
- 宣言型:「これから〇〇します」と目的を明確に提示する
- 対比型:Before/Afterや失敗例と正解を並べて見せる
ノウハウ・Tips系は「結果先出し型」、エンタメ・ストーリー系は「意外性型」が刺さりやすい傾向があります。自分のジャンルで伸びている動画を数本集め、冒頭の型を書き出すと再現性のあるパターンが見えてきます。
第2章
構成とペーシング — 最後まで見てもらう設計
強いフックで止めても、途中で離脱されては意味がありません。Shortsでは数秒の停滞がそのまま離脱理由になるため、「次のカットに進む理由」を常に持たせる構成が必要です。
3幕構成をShorts用に圧縮する
- 導入(0〜3秒):フックで注意を引く
- 展開:情報・展開を2〜4秒ごとに小刻みに更新する
- 結末:オチ・結論・次への行動を明確に示す
ペーシングを作る技術
- 同じ画を5秒以上続けない
- テロップで次の内容を先回りして見せる
- 無音・言い淀みを編集で詰める
- 終盤を冒頭に自然につなげるループ設計を入れる
テンポを意識しすぎて情報を詰め込みすぎると、逆に伝わらない動画になります。1本に詰め込むメッセージは基本的に1つ。まず伝えたいことを絞り、その1つを飽きさせない見せ方で展開する順番を崩さないことが大切です。
第3章
テロップ・字幕 — 音を消しても伝わる設計
電車内や職場など、無音・小音量で視聴される場面は多く、テロップの無い動画は多くの視聴者を切り捨てています。テロップは字幕ではなく「もう1つの伝達チャンネル」として設計します。
2つの型を使い分ける
- フル字幕型:発話をそのまま逐語で表示。対談・講義・Vlogなど正確さ重視のジャンル向け
- キーワードテロップ型:数字・結論・固有名詞など要点だけを大きく短く表示。テンポ重視のジャンル向け
読みやすさの基本ルール
- 1行の文字数を絞る(フル字幕は13〜15文字×2行が目安)
- 強調語は色・サイズを変えて視認性を上げる
- 表示は最低0.8秒以上確保する
- 画面下部の安全域(UIと被る位置)を避けて配置する
第4章
編集 — ジャンプカットを気にならないものにする
無音・フィラーを詰めると発生するジャンプカットは、失敗ではなく意図的なテクニックです。処理を誤ると視聴者に違和感を与えるため、いくつかの基本を押さえる必要があります。
違和感を減らす基本
- カット点は必ず発話の区切り(単語の境界)に合わせる
- 音声のカット点に数ミリ秒のクロスフェードを入れる
- カットごとに軽いパンチインを入れ、切り替わりを自然に見せる
- 無音を消しきらず、0.1〜0.2秒の余白を残して呼吸感を保つ
カットを詰め込みすぎると忙しない動画になります。1分あたりのカット回数に目安の上限を設け、削りすぎない基準を持つと安定します。強調のための意図的な反復は言い直しと区別し、削らないよう注意してください。
第5章
切り抜き — 伸びる15〜60秒の選び方
切り抜き動画の成否は、素材選びの時点でほぼ決まります。長尺の中で盛り上がった箇所と、単体のShortsとして機能する箇所は必ずしも一致しません。
良いハイライトの条件
- 前後の文脈が無くても、その区間だけで話が完結している
- 冒頭に強いフックがある
- 感情が動く瞬間(驚き・笑い・共感・意外な結末)を含む
- 尺が長すぎない(目安15〜60秒)。話が途中で切れる区間は避ける
切り抜きには著作権・利用許諾の確認が必要です。切り抜き元チャンネルが二次利用を許可していることを必ず確認してください。
第6章
収益化 — 広告収益だけに頼らない設計
Shortsの広告単価(RPM)は長尺動画より低く、再生数だけでは収益が頭打ちになりやすいのが実情です。広告収益以外の収益源を組み合わせる設計が必要になります。
ジャンルとASPの相性
- 金融・投資系:CPA(成果報酬単価)が高い一方、成約のハードルも高い
- 美容・健康系:CPAは中程度。Before/Afterなど視覚的訴求と相性が良い
- 物販系:単価は低いが、成約のハードルが低く数をこなしやすい
アフィリエイトリンクを含む投稿には「#PR」「広告」などの明示が必要です(景品表示法)。概要欄や動画内テロップで、広告であることが視聴者に伝わるようにしてください。
公開前チェックリスト
- 冒頭2〜3秒にフックが単独で成立しているか
- 1本に詰め込むメッセージが1つに絞られているか
- 同じ画が5秒以上続いていないか
- 音を消しても内容が伝わるテロップになっているか
- カット点が発話の区切りに合っているか
- 切り抜きの場合、区間だけで話が完結しているか
- アフィリエイトリンクがある場合、PR表記があるか